会社で働くようになると、簿記の知識は必ず役立ちます
これまで、資格を目指すには「目的意識」が大切だとお話ししてきました。
それでは簿記を学ぶ目的を、どんなところに置いたらいいのでしょうか?
実は会社員として働いてみるまでは、簿記を知っているありがたみのことは、本当はよく分らないものなのです。
「簿記は、会社の経理部門で必要になるお金を計算するための知識」
たしかにその通りで、それくらいはなんとなく思い浮かびますよね。
しかしそうなりますと、経理の仕事を希望している人以外には、簿記なんか必要ないことになってしまいます。
それなのになぜ日商簿記の3級検定には、毎回10万人もの、年間30万人もの受験生が殺到しているのでしょう?
常識的に考えてみても、世の中にそんなに経理の仕事があるとはとても思えませんよね。
社会へ出て会社で働くようになるとわかりますが、
どんな業種や職業であっても、仕事はすべて数字で管理されています。
たとえば家電の量販売店さんですと、今月は液晶テレビを何台入荷したか?何台売れたか?在庫は何台?一台いくらで仕入れた?「もっと安くできない!?」とお客様からいわれて値引きはしなかったか?
数字(お金の流れ)を考えながら働いているのは、なにも経理さんにかぎったことではありません。
売り場に立つ販売スタッフも、伝票処理をしている事務員さんも、みんな数字の流れを追いかけながら仕事をしているのです。
このことは金融機関で保険の販売をしていても、不動産会社でインテリアコーディネーターとして働いていても、自動車関連会社で部品の生産管理をしていても、まったく同じことがあてはまります。
社会人として働く以上、お金の流れから離れることはできません。
「経理には簿記の資格が必要」といわれるのは、経理が企業のこうしたお金の流れを月単位や年間の単位で、中心となってまとめることを任されているからです。
簿記の知識は「経理には不可欠」なのであって、ほかの仕事をしている人にはいらない、ということではないのです。
それどころか、どんな仕事をする人にも役立って、むしろ欠かせないのが簿記の知識です。
会社で仕事をしていれば、簿記の知識がない人でも、ある程度まではお金の流れを理解することはできるようになります。
簿記の技術がなくても、ある程度までは経験でお金の流れを覚えられるのです。
しかし経験だけでなんとかなるのは、「仕入れ」、「販売」、「月間の利益」など、ある程度までのことです。
「四半期決算」(季節ごとの収支)、「年次決算」、「資本金と株式配当」など、企業全体にかかわる数字になってきますと、簿記の知識がベースにないと読み解くことはむずかしいでしょう。
そして会社で働いていて、一般社員から係長や課長へと役職が上がっていきますと、必ずこうした大切な数字を読む役割を任されるようになるのです。
経理の仕事をしているわけではないのに、社会人になってからでも簿記の資格を目指す人が多い理由はそこにあります。
優秀な社員になるためには、簿記の知識は欠かせないのです。
簿記の資格をめざす「目的」が、なんとなく分っていただけたでしょうか?
会社で働くようになったら簿記の知識は必ず役立ちます。
時間に余裕のある、いまのうちから勉強しておいた方が将来のためになると思いませんか?
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